フリーレントとは何か【不動産用語】

物件調査日誌

各ポータルサイトや物件資料、内見の際などお部屋探しの際に頻繁に出てくる「フリーレント」ですが、意味やメリットデメリットなどを解説します。

フリーレントの定義

フリーレントはフリー(無料)とレント(家賃)を合わせた造語です。

実は英語でもなければ法律で決まった定義もなく、複数の意味で使われています。

主に使われている用途として二つあります。

一定期間家賃が無料になる

広告などで「1か月フリーレント」と書かれているのがこちらで、「家賃1か月無料」とずばり書いてある場合もあります。

読んで字のごとくその期間無料で借りる事で、住んでいてもいなくても家賃は発生しません。

ただ契約形態により支払い方は様々で、いくつかパターンがありますが単純に初期費用から1か月分減額されるか、入居月ではなくその翌月分の家賃を初期費用として先に払うかのどちらかが多いです。

基本的に契約日は即日なる場合が多いです。

簡単に言うと

「家賃1か月タダにするからすぐ入居して」

となります。

引っ越し費用も抑える事ができるので、助かります。

1カ月無料が多いですが、半月無料や入居月無料まれに2カ月無料などもあります。

先の日程の契約をして家賃を支払う

申し込みから数カ月先の契約をすることです。

この場合部屋の取り置きはしてくれますが、住むことはできません。

多いケースだと学生さんなどで秋ぐらいに契約して、家賃を翌年春からにしてもらうパターンです。

つまり無駄な空家賃を払わくて済みます。

この場合契約開始日自体が翌年3月などになり、その間は部屋はそのままキープしている状態です。

大家さん視点からだと家賃は入らなくても部屋を押さえているので、貸してるのと同じ状態。

なのでフリーレントと呼ぶ訳です。

簡単に言うと

「家賃4月からにしてあげるから契約して」

となります。

学生向け物件だと、春以外は入居希望者が少ないので行っている場合が多いです。

メリットとデメリット

入居時には基本的にはどちらのパターンでも入居者としてはお得です。

無料で住めるか、空家賃を払わなくてよいかの違いです。

ただし、何でもOKと言うわけではなくデメリットもあります。

短期解約違約金

書いてある通り短期で退去すると違約金が発生することです。

多いパターンだと「1年未満の退去は家賃1か月分の違約金」などがあります。

大家さんとしては長く住んでいただく為に家賃をサービスしているので、短期で退去されたら本末転倒なのです。

ただ1カ月無料の物件で違約金1カ月の違約金が多いので、無料にしてもらった分を返しただけと言う考え方もできます。

まれに違約金2カ月かそれ以上の物件もあるので、契約内容はよく確認してください。

短期入居には適用されない

先にも書きましたが基本的に長く住んでもらうためのサービスなので、半年未満の短期などだと断られるケースがあります。

まれに1カ月無料の物件に1カ月だけ住みたい、つまりタダで住みたいというお問い合わせがあります。

1カ月無料の物件を1カ月ごとに引っ越しして渡り歩けば、家賃無料の生活ができると考えたようなのですがそんなことはできません

繁忙期は少ない

お客様が少ないからサービスしているので、繁忙期などサービスしなくても入居者が見つかる時期はあまりやってないです。

不動産業界の繁忙期は1~3月で、残りの空室が少なくなるとサービスしてくれるお部屋は減ります。

逆に学生向け物件の場合、3月末になってくると

「今のうちに入居者を見つけないと学生が居なくなる」

と考える大家さんは途端にサービスしてくれます。

ただこれも「空室が多い」前提ですので、その年によって多かったり少なかったりします。

キャンセルができない

フリーレントの場合、家賃を払っていなくても契約その物は開始されています。

無料だが住んでる状態」になっている訳です。

まだ引っ越ししていないから解約したいと言っても手遅れです。

また、4月からの契約などを数カ月前にしている場合も、無料で数カ月押さえている状態です。

学生さんなどで多いパターンだと、入学する学校自体変更になるケースがあります。

私立受かって契約したけど、国公立受かったから国公立に入学するケースなどが挙げられます。

その場合入居前ではありますが契約自体はしていますので、解除できたとしても何らかの違約金が発生する可能性が高いです。

事前に「国公立を受験する」旨を伝えて、どのようになるのか確認しておくと安全です。

契約時の確認が大切です

基本的にフリーレントはお得なのですが、ノーリスクではありません

契約時にきちんと確認して理解しておいてください。

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