建売住宅はお得なのか?メリットデメリットを解説

物件調査日誌

近年建築資材の高騰なので、注文住宅の価格が高騰しています。

そこで注目を集めるのが建売住宅で、実際人気も上がっています。

今回は建売住宅のメリットデメリットについて解説します。

そもそも建売住宅とは

土地と建物をセットで販売している物をいい、建物は建築済みであったり完成予定であったりします。

パッケージ商品なので完成していなくても、基本的に仕様の変更などは受け付けてくれません(例外はあります)。

パッケージツアーやセットメニューをイメージすると良いです。

分譲住宅との違い

建物に違いは特になく、一般的に分譲地内に建てられた建売住宅を分譲住宅と呼びます。

建売住宅は分譲地に複数まとめて建築することが多いので、建売住宅=分譲住宅のイメージが浸透したのだと思われます。

建売住宅のメリット

まずは建売住宅のメリットに関して。

具体的なイメージができる

完成している住宅であれば現物を見て検討できるので、注文住宅と比べ大きなメリットです。

あれこれ注文したのに完成するとイメージと違った・・なんて失敗がありません。

また、建築中の場合でも具体的なプランは完成しているので、イメージを鮮明にしやすいです。

予算計画が立てやすい

金額がほぼ確定しているので、ローンなどの計画が立てやすいです。

注文住宅だと希望を言いすぎて予算が跳ね上がったり、打ち合わせに期間がかかるとその間に資材費が上がったりとそんなリスクがありません。

お値打ち価格が多い

建売住宅は複数一度に建てたり、同じ間取りを共有したりしてコストを下げています。

つまり大量仕入れにより安くなっているのです。

なのでほとんどの場合、同品質の注文住宅と比較して割安になります。

間取りに失敗がない

よくも悪くも無難な間取りになっています。

逆を言えばプロが考えた失敗のない間取りで、過去の実績から改善などもしてきているので安心です。

余計な窓を付けたり、変な動線になったりなどのリスクはありません。

すぐ住める

完成している建物なら、手続き終わり次第すぐお引越しできます。

すぐと言ってもローンだ登記だと色々していたら数週間はかかるので、さすがに明日から・・とはいきません。

ただ注文住宅を建てるとすると打ち合わせに数週間、実際建築に数カ月かかるので気が付いたらもうすぐ1年・・そんなことにはなりません。

まとめると

コストとリスクを低くできてタイパも良い。

今どきの若者の流行みたいになってしまいましたが、多くの場合予算と比較して高品質なお家が手に入ります。

建売住宅のデメリット

お値打ちになる事の多い建売住宅ですが、デメリットはなんでしょうか?

希望が言えない

既に完成している、又はプランが決まっているのが建売住宅です。

当然希望を言える範囲は限られていますし、全く言えない場合も多いです。

ただクロスの色が気に入らない程度だと建売住宅を購入して張り替えた方が、注文住宅より安く済むこともあります(もったいないですけど)。

同じ間取りが多い

同じプランで複数建築することでコストを抑えていますので、当然そっくりなお家があります。

無難な間取りで計画するので、個性もありません。

資材に加え水回りなどの設備も、一度に同じものを発注することで単価を抑えています。

当然お隣さんと全く同じ・・なんてこともあるかもしれません。

他人が入室している可能性が高い

ご自分が内見しているということは、当然他のお客様も内見しています。

赤の他人が出入りしていますので、嫌悪感を感じる人もいるでしょう。

「自分が購入するかどうか決めるまで、他のお客を案内するな」など無理な要望です。

ただ、内見時はお手洗いなどは使用不可にするのが基本ですので、赤の他人がトイレを使用している可能性はほぼありません。

新築建売をお客様だけで見学させるような業者は普通いませんので、その点は安心できると思います。

尚新築住宅でも業者は出入りしていますし、確認などで役所の人は出入りしています。

言い出すときりがない話ではあります。

他のお客様に取られる

注文住宅と違い在庫に限りがあります。

当然他のお客様と早い者勝ち対決になるので、悩んでいる間に取られてしまうリスクはあります。

前向きに検討する際には取り置きができるのか、どうすれば取り置きできるかなど相談すると良いでしょう。

中古住宅と違い個人が売り主はありません(特に分譲は個人では法的にできません)。売り主業者で規定が設けられている場合、従わないといけません。

住宅ローンに制限があるかもしれない

建売住宅はコスト削減の為、耐震等級や耐火等級、長期優良住宅などの認定を受けていない物件もあります。

認定を受けるにはそれなりの費用が掛かるので、申請そのものをしていないのです。

認定を受けていないからと言って耐震などの性能が劣っているとは限らないのですが、住宅ローンによっては長期優良住宅が要件の商品もあります(例えば耐火等級がないとフラット35は使えません)。

ただし、建築基準法のいわゆる2000年耐震はクリアしないとそもそも建築ができないので、最低限最新の耐震基準は満たしていることになります。

場所が選べない

基本的に土地と建物のセットですので、希望の立地に無ければどうしようもありません。

また分譲地にあるケースが多いので、分譲地が嫌な方にはお勧めしません。

自分が所有する土地に同じものを建てて欲しいなどのご要望をいただいた事があるのですが、ほとんどのケースで価格は同じにはならないです。

複数まとめて建築することによりコストダウンしているので、単独だとコストが高くなるからです。

夢を追うにはリスクがかかる

夢のマイホームは注文住宅です。

一から自分の希望を伝えてデザインから間取りまで決める事ができますが、当然時間もお金もかかります。

また、自分の希望が果たして本当に住みやすいのかわかりません。

打ち合わせでメーカーの方がアドバイスしてくれるはずですが、メーカーの人もできるだけお客様の要望に応えようとするでしょう。

ですが、自分の希望が本当に正解とは限らないのです。

極端な言い方をすると出来てみないと何ができるかわからないリスクがあるのです。

いらない窓に使わない収納、邪魔なドアに不要な書斎など愛着が持てれば良いですが、イメージと違うと苦痛に感じる可能性があります。

逆にリスクを抑えて無難な注文をすると、結果建売と同じデザインになってしまうかも。

結論

建売住宅は現物を見る事ができますので、見て気に入れば良い買い物になります。

立地も色々な場所にあるので、制限はありますが選ぶことができます。

また、建売住宅も様々なメーカーやグレードがあります。

2500万円前後のローコスト住宅から5000万円オーバー、更にそれ以上まで色々選択肢があります。

建売住宅は割安になるケースが多いだけで、安物ではありません。

ただ、ローコスト住宅はローコストなりの品質ですし、高級な物はそれなりに高品質です。

当社でもご予算に応じて色々ご提案できますので、とりあえず一度見てみるのをお勧めします。

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