中東の情勢不安、住宅や不動産業界への影響は

日々の日記

なかなか収まらない中東情勢、ニュースなど見ていると政府は「問題ない」、現場インタビューされた人は「大問題」とどちらが本当かわかりません。

そこで当社の周辺の業者間に限りますが、現状をお伝えします。

住宅関係への影響

一言で影響があるかと言われると「影響はある!」とお答えします。

ただ、住宅に関係する業界と言っても様々な業種があり、それぞれ内容が異なっていますし影響の度合いも様々です。

業種別に分けてお話ししますが、どんな業界でも大小はあれど影響はあります。

住宅を建てる関連

「建てる」と言っても様々な業種が存在します。

骨組みを作るのは大工さんですし、基礎を作るのは左官屋さん、内装は内装屋さんですし、設備は設備屋さん水道は水道屋さんです。

大手ハウスメーカーでも全て自社で賄う所は少なく、多少はあれど外注しています。

そして業種にかかわらず、住宅を建てる際にはかなりの材料がナフサから作られています。

まずどんな業種でも言えるのが、「A、B、C3つの部品が必要な場合、C一つ足りなくても商品は完成しない」です。

最近は全く入荷しない状態ではないみたいですが、いつでも在庫があった物が注文して入荷待ちになったり、入荷日もわからなかったり待たされたりと不安定です。

家を建てるにしても95%の材料はあるのに残り5%の在庫が無くて完成できず、引き渡しが出来ない事例も耳にしました。

設備関連

エアコンの交換、水漏れの修理、雨どいの修理等の設備面の設置や修理にもかなりのナフサ由来の材料を使用します。

程度はあれど品薄や入荷待ちが発生してる物があります。

今年はエアコン特需でもあったので、外壁に使用するカバーがかなり品薄とききました。

物により差はあれど入荷が不安定ではあるみたいです。

賃貸物件の場合

賃貸だと関係ないかと思うかもしれませんが、他人事ではなく影響はあります。

まず何か不具合が生じた場合、修理する材料が品薄の可能性があります。

最近改善されたみたいですが、一時期塩ビ管の不足で水漏れがなかなか直せない事例もありました。

費用の面で言うと退去時の費用が値上がりしています。

クロス等修繕もですが、清掃の溶剤にもナフサが使用されています。

特に問題なくても清掃費の基本料金が値上がりしているのです。

ほとんどの物件で退去時の清掃費は借主負担で(特約に書いてます)、定額で支払いをしていない場合を除きいくらかは値上がりしています。

不足の原因

商品の供給不安の原因は買占めと出し渋りです。

原油があってもナフサが不足すると、商品供給が不安定になります(最後に説明)。

供給が不安定だから「買える時に多めに買っておく」ので高くても売れます。

「高く売るために供給を制限する」ので品薄になります。

昨年の米騒動のように負のスパイラルが出来上がっているのです。

どこかの大手元締めが出し渋っているのも悪いのですが、買い占める方にも原因があります。

「高く売るのがビジネス」「在庫が無いと仕事ができない」どちらも理由はあるのでしょう。

また一時期は転売も横行していました。

最近はわかりませんが、メ〇カリに200円の物が12000円で出品されていました。

酷い物だと恐らく拾ってきたであろうジャンク品が、数千円で出品されていました。

売れたかどうかは知りませんが、さすがにモラルを疑います。

根本的な値上げ要因もある

中東問題以前から住宅業界も値上げが相次いでいました。

原因は円安人手不足です。

中東問題に関わらず多くの物が輸入されています。

原材料もですが製品自体も輸入が多く、日本メーカーの商品も海外の工場で生産されている物は円安の影響を受けます。

最も深刻なのは人手不足で、現場の職人さんのなり手不足が深刻なのです。

円安は長い目で見ればいずれは改善されるかもしれません。

職人は技術習得に時間がかりますし、隙間バイトで今日だけ補充・・等もできません。

技術と言われると匠のような大工さんを連想しますが、重機の操作も免許があれば出来る物でもなく、かなり経験が必要です。

ナフサとは

ナフサは原油から作られた製品ですが、原油=ナフサではありません

原油を精製するとナフサ以外にも重油や軽油にガソリンなど、様々な物が作られるのでナフサだけ取り出す事は出来ないのです。

つまり原油の約25%がナフサなので、75%は他の物ができてしまいまうのです。

もちろん他の物も必要な物ではあるので需要はあるのですが、全て同じ分量必要な訳もなく余ったら保管しないといけません(売れれば良いですが)。

そこで現在日本は原油だけでなく、精製されたナフサも輸入しています。

割合で言うと2024年は国内で精製されたものが39%、残りの61%を輸入していてその輸入先は73%が中東です。

つまりナフサ全体の約45%を中東から仕入れていた(2024年)ことになります。

更にナフサも色々な石油化学基礎製品に精製され、それらから石油化学誘導品が作られ、それからようやく「製品」が作られます。

単純にナフサがあっても、「商品Aはあるけど商品Bは足りない」みたいな事例が起こりうるのです。

いざ足りなくなると、今まで微妙なバランスの上で成り立っていたのがわかります。

政府は様々な方法でナフサを入手しているみたいですが、不安が無くなるのにはまだ時間がかかりそうです。

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